「満月まであと2パーセント」
LYRICS
ベランダで 月を充電する
延長コードを 夜へ伸ばして
白く欠けてる 丸い背中に
差し込み口を 探していた
昨夜の月は 少し暗くて
返事みたいに 雲へ隠れた
誰にも照らせと 言われすぎて
バッテリーまで 減ったのだろう
ベランダで 月を充電する
洗濯ばさみが 風を押さえる
物干し竿に 夜を引っかけ
銀色の残量を 見つめていた
ベランダで 月を充電する
星は小さな 通知ランプ
遠くのビルが 既読をつけて
空の画面が 少し明るい
充電中は 触らないでと
誰かが言った 気がしたから
私は黙って しゃがみこんで
冷えた床から 空を見上げた
欠けたところは 故障じゃなくて
疲れた分だけ 眠ってるだけ
満ちる途中の 不完全さを
夜は静かに 許していた
スマホの電池は すぐ戻るのに
心の残量は 読めやしない
私もどこかに 差し込めたなら
もう少し白く 光れるだろうか
ベランダで 月を充電する
誰にも見えない 家事みたいに
明日の暗さを 少しでも減らす
そんな係に なったつもりで
ベランダで 月を充電する
満月まであと 二パーセント
急がなくていいと 言いたいのに
朝が向こうで 待機している
風がコードを 揺らしただけで
月の輪郭が 少し震えた
落ちないように 手を伸ばしても
届かないことは 知っていた
それでも私は 待っていた
光が戻る その瞬間を
自分じゃないものが 回復するのを
自分のことのように 祈っていた
ベランダで 月を充電する
夜更けの街は 低電力モード
眠れない窓が いくつも並び
誰かの孤独も 点滅してる
やがて月が 少し明るくなり
コードの先で 静かに笑った
ありがとうとも 言わないままで
空の高い場所へ 戻っていく
コンセントには 何も残らず
ベランダだけが 冷えていた
満ちていく月を 見送りながら
私の胸も 少し灯った
LINER NOTES
🎵 作曲:Four Leaf Clover より
好きな雰囲気の詞ですので曲作りが楽しかったです☺️ ムーディなピアノ曲で生成しました。