「冬眠中の扇風機が寝言を言う」
LYRICS
押し入れで 羽根が寝言を言う
ビニール袋を 布団にして
もう出番ですかと 眠った声で
季節はずれの 風を探した
部屋のすみには こたつの光
窓には白い 息がつく
誰も呼んでない はずなのに
扇風機だけ 遠い夏を見る
押し入れで 羽根が寝言を言う
首振りの夢を 見ているらしい
右へ左へ 行けなかった日を
眠りながらも 回していた
押し入れで 羽根が寝言を言う
弱風でいいから 生きていたい
そんな言葉が ほこりに混じり
段ボールの奥で 小さく鳴った
去年の暑さは 忘れたくても
コードの癖に 残っている
汗を拭った タオルの記憶
羽根の裏側で 乾いていた
使われる時だけ 起こされて
涼しくなれば しまわれる
それでも誰かの 眠れぬ夜を
少し救ったと 覚えている
押し入れで 羽根が寝言を言う
役目がない日は 怖いですか
私は少し 返事に詰まる
自分の胸にも 聞こえたから
押し入れで 羽根が寝言を言う
止まっていても 壊れてない
回らない日々を 無駄と呼ぶには
眠る時間も 大事すぎた
焦らなくても 風は戻ると
古いモーターが 夢でつぶやく
今は静かに ほこりをかぶり
次の出番を 深く吸ってる
私も少し 似ているのかも
動けない夜を 責めすぎていた
何もしてない ように見えても
心の奥で 羽根は残る
押し入れで 羽根が寝言を言う
寒い季節に 風を信じて
必要とされる 日だけじゃなく
眠る自分も 許してみたい
押し入れで 羽根が寝言を言う
私はそっと 袋を直す
春ではなくて 夏でもなくて
今夜の私に 必要だった
コンセントには まだ挿さない
スイッチだって 押さないまま
それでも部屋に ほんの少し
見えない風が 生まれた気がした
押し入れの戸を 閉める前に
おやすみとだけ 声をかけた
羽根は眠って 夢の中から
明日の私を 少しあおいだ
LINER NOTES
🎵 作曲:うみぱんKaz より
たまに冬眠中でも使ってしまう私がいます(*´ω`)