
「消印だけが少し泣いていた」
LYRICS
郵便受けに 昨日が配達される
朝刊よりも 少し重たい
差出人には 私の名前
消印だけが 夜でにじんでた
開けた覚えの ない封筒から
昨日のため息 こぼれて落ちる
言えなかったこと できなかったこと
折り目正しく 並んでいた
郵便受けに 昨日が配達される
受け取り拒否は できなかった
過ぎたはずの日が 戻ってくると
部屋の空気が 少し狭くなる
郵便受けに 昨日が配達される
泣いた跡まで 同封されてる
こんなものまで 丁寧に包む
過去の私が 律儀すぎる
封筒の底に レシートがあり
買えなかった勇気が 印字されてた
返品期限は 切れているのに
後悔だけが 新品だった
昨日の私は 字が下手だった
急いで生きた 跡が見える
大丈夫ですと 書きかけたまま
途中でインクが 途切れていた
郵便受けに 昨日が配達される
捨てようとしても 手が止まる
嫌いな日でも 私の一部
燃やせば少し 寒くなりそう
郵便受けに 昨日が配達される
読み返すたび 胸が痛む
だけど痛みの 端のほうには
小さな笑いも 挟まっていた
誰かの言葉に 傷ついたこと
自分の弱さを 責めたこと
それでも風呂には ちゃんと入って
眠ろうとした 私がいた
昨日は全部 失敗じゃない
そう言えるほど 強くないけど
封筒の中で しわくちゃのまま
生き延びた跡が 光っていた
郵便受けに 昨日が配達される
私はそれを 机に置いた
なかったことには しない代わりに
今日の端へと 押しやった
郵便受けに 昨日が配達される
返事を書くなら 一行でいい
ひどい日だったね でも届いたね
ここまでちゃんと 届いたんだね
封筒を閉じて 窓を開けたら
朝の匂いが 部屋へ入った
昨日の重さは 消えないけれど
持ち方だけは 少しわかった
郵便受けには もう何もない
空っぽなのに 怖くなかった
今日という名の 白い封筒を
私は自分で 開けに行く
LINER NOTES
🎵 作曲:ダヤム より
この歌詞で、郵便受け・封筒・消印・昨日というモチーフが繰り返されているので、 同じ短いギターフレーズを「昨日の記憶」として何度も戻す構成になるようにしました。 曲全体として「悲しみが消えた」のではなく、同じ昨日を、少し違う見方で見られるようになったという変化を楽器で表現できたかな?w