「恋愛会計、赤字でも続行」
LYRICS
電卓が 愛の損益計算を始める
机の上で 無表情に光る
好きだった分を 入力したら
表示桁数が すぐ足りなくなった
会いたい気持ちは 売上ですか
待った時間は 原価ですか
君の既読が 遅れるたびに
粗利の欄が 少し削れる
電卓が 愛の損益計算を始める
思い出ひとつ 費用にされる
あんなに笑った 帰り道まで
減価償却で 処理されていく
電卓が 愛の損益計算を始める
未練の残高 まだ多すぎる
損切りボタンを 探してみても
そんなキーだけ どこにもない
プレゼント代は わかりやすくて
交通費だって 数字になる
でも眠れない夜の 重さだけは
何度押しても 計算不能
君の優しさを 収益にして
私の不安を 負債にしたら
愛していたはずの 時間までも
決算書みたいに 冷たくなった
電卓が 愛の損益計算を始める
答えは赤字と 表示された
なのに消せない この数字には
黒字より熱い 理由があった
電卓が 愛の損益計算を始める
割に合わないと 音が鳴る
わかってるよと 返事をしたら
液晶の奥で ゼロが黙った
愛は利益じゃ なかったらしい
損をしないための ものでもない
傷ついた分を 差し引いてなお
残る光が 少しあった
好きになったこと 間違いですか
泣いた時間は 無駄ですか
電卓だけが 答えを急ぐ
私はまだ 余白を見てる
電卓が 愛の損益計算を始める
私はACを 押しかけた
全部消せたら 楽になるけど
消えたら私も 少し減るから
電卓が 愛の損益計算を始める
最後の答えは エラーだった
割り切れないから 残ったものを
人はたぶん 愛と呼ぶんだ
机の上で 電卓が眠る
数字の熱も 少し冷めてる
赤字の恋を 抱えたままで
私は明日を 予算に入れる