「檻の外の人へ」
LYRICS
[Verse 1]
「おはよう」と 声をかける
それだけで 空気が凍る
君が両耳を塞ぐから
隣の誰かも 真似をした
そんなに濁った 声だろうか
僕にはいつもの 声なのに
喉の奥へと 引き返す
行き場を失くした 「おはよう」
[Verse 2]
「敵じゃないよ」と 笑ってみた
君の眉間に 皺が寄る
鏡の前で 練り上げた笑顔
どうやら上手く 打てなかった
口角を 少し上げるたび
白い牙が 覗くらしい
優しく見える 角度なんて
鏡は教えて くれなかった
[Pre-Chorus]
きれいな花を 見つけたんだ
君が好きそうな 色の花
折れないように 連れてきた
それだけだった
それだけなのに
[Chorus]
僕は そんなに醜いか
声も 顔も この匂いも
「傷つけない」と 言えば言うほど
君の足音が 遠ざかる
ここは そんなに悪くない
陽も差すし 花も咲く
ただ 僕が笑うたび
誰かの一日が 曇っていく
[Interlude]
[Verse 3]
花は床へと 投げ捨てられ
僕は檻へと 連れ去られた
鉄格子から 見える庭に
昨日と同じ 風が吹く
水もあるし 眠れもする
雨の日だって 濡れずに済む
檻の外では 子供たちが
僕を指さし 笑っている
[Pre-Chorus 2]
あの子はきっと 知らないんだ
僕が優しく 花を摘めること
誰かを傷つける ことよりも
花を守るほうが 難しいこと
[Chorus]
僕は そんなに醜いか
牙も 爪も この身体も
しまえるものは みなしまったよ
それでも君は 目を伏せる
ここは そんなに悪くない
朝になれば 鳥も歌う
ただ 僕が息を吸う
それだけで誰かが 怯えている
[Bridge]
声を殺せば 怖くない?
微笑まなければ 怖くない?
花に触らなきゃ 怖くない?
それなら僕は
何になればいい?
嫌いになれたら 楽だった
この庭も 君も 青い空も
好きなままで 息をすることが
こんなに苦しい なんて
[Final Chorus]
僕は そんなに醜いか
もう 答えなくてもいい
僕の知らない 僕の顔が
君の瞳には 映るのだろう
ここは そんなに悪くない
だから 逃げ出したりもしない
君がいつか 声をかけたら
そのときだけ 返事をしよう
[Outro]
牙を隠して
花を置いて
声を殺して
今日もここにいる
檻の向こうで
誰かが笑う
僕も笑いそうになって
そっと 口を閉じた
[End]
LINER NOTES
✍️ 作詞:日向野聡一郎 より
悪意の有無なんて関係なくて、 気に入らなかったら、それが答え