
「公衆電話から十年後の自分がかけてくる」
LYRICS
公衆電話から 十年後の自分がかけてくる
駅前の隅で 緑が鳴った
誰も見向きも しない箱から
私の声だけ 古く響いた
もしもしと言えば もしもしが返る
似ているけれど 少し疲れてる
十年分だけ 息を削った
未来の私が そこにいた
公衆電話から 十年後の自分がかけてくる
用件なんか 言いにくそうに
元気ですかと 聞かれた声が
元気じゃないと もう知っていた
公衆電話から 十年後の自分がかけてくる
受話器の奥で 雨が降る
そっちは今も 迷っていますか
こちらもまだ 迷っています
成功しましたか 幸せですか
聞きたいことは 山ほどあった
けれど未来は 笑ってごまかし
その二つほど 答えにくいと言う
後悔ならば ありますかって
私が小さく 聞いてみた
後悔くらいは 山ほどあるよ
でも全部では なかったよ
公衆電話から 十年後の自分がかけてくる
説教じゃなくて 確認だった
今日の私が 消えなかったか
ただそれだけを 聞きたかった
公衆電話から 十年後の自分がかけてくる
泣かないように 声を丸めて
大丈夫とは 言えないけれど
終わらないから 切らないでと言う
十年後にも 私は私で
劇的な人に なれないらしい
それでもちゃんと 電話をかける
くらいの命は 残っていた
駅の時計が 秒を刻んで
十円玉が 時間を食べる
切れそうな音に 急かされながら
未来が早口で 続けて言った
逃げてもいい日を 責めないで
泣いた夜まで 捨てないで
何者にも なれない朝も
生きてるだけで 伏線になる
公衆電話から 十年後の自分がかけてくる
私は少し 笑ってしまう
未来のくせに 頼りないから
今の私も 許せそうだった
公衆電話から 十年後の自分がかけてくる
最後に声が 遠くなる
ありがとうって どちらが言ったか
わからないまま 通話が切れた
受話器を戻すと 街が動いた
誰も奇跡に 気づかなかった
ポケットの中の 残った十円
今日を続ける 音がした
LINER NOTES
🎵 作曲:ダヤム より
イメージした曲には近づけられたかな。後半は気に入っている。