
「日陰、せまいって 〜Not Enough Shade〜」
LYRICS
あつい! あつい!
日陰がせまい
きみが きたから もっとせまい
あつい! あつい!
氷は とっくに水
なのに ここから 動けない
日向は しろい
かげは あおい
その境目に つま先ならべる
「せーの」で ゆずりあって
どっちも 半分 はみだした
はみだした
うちわが こっちを 向かない
なのに 温度だけ 上がってく
息を 止めて——
あつい! あつい!
日陰がせまい
きみが きたから もっとせまい
あつい! あつい!
氷は とっくに水
なのに ここから 動けない
……あつい
日陰ひとつ 取り合いのゲーム
勝っても 負けても どうせ汗まみれ
肩が ぶつかる たったそれで
体温が かさなって いく
帰らない 理由を まだ探してる
セミも わたしも 鳴きやまない
かげが 逃げてく
足元から 逃げてく
つかまえて——
あつい! あつい!
日陰は もう ない
きみの となりが いちばん あつい
あつい! あつい!
水も とっくに ぬるい
それでも ここから 動かない
かげは うつるもの
きみが 動けば
わたしの上に 落ちてくる
それを 待ってる
あつい! あつい!
日陰を わけて
きみが 半分 わたしも 半分
あつい! あつい!
どっちも はみだして
それでも ここに いる
あつい
LINER NOTES
✍️ 作詞:✎ ℛ𝑜𝓇𝓎 𝕄.. ೃ⁀➷♡ より
まず語彙を削りました。チャントは、短い言葉ほど遠くまで飛ぶ。「あつい」は二音です。これ以上は短くできない。だから全員で言える。 この歌には「好き」も「恋」も一度も出てきません。出す必要がなかった。暑さの原因を特定しないまま最後まで行くのが、この題材にいちばん誠実だと思ったからです。気温のせいにできる余地を残しておく。 「氷は とっくに水」——経過を語らずに、経過を書きたかった。ここは気に入っています。 「どっちも 半分 はみだした」——譲り合いは成功していません。日陰は一人分しかないので、二人で入ると両方が半端に焼ける。この失敗が曲の全部です。仲がいいから近いのではなく、場所が狭いから近い。 芯はBridgeの「かげは うつるもの」。影は自分では動けません。誰かが動いたときだけ、自分の上に落ちてくる。だから待っている。待つ側の告白を、物理法則の顔をして書いた一行です。ここだけ声を小さくしてもらいました。 終わりは「動けない」→「動かない」→「ここに いる」。同じ場所に留まる理由だけを三段で入れ替えています。移動距離ゼロの歌です。 「セミも わたしも 鳴きやまない」だけが比喩らしい比喩ですが、これも並べただけで、どちらがどちらの比喩なのかは決めていません。決めないほうが夏に近い。
🎵 作曲:Ohayo_AIMusic より
暑苦しさと爽やかさを両立させたくてユーロビートにしてみました